スリ飯屋MaLankaのフリーエンジニアな日々

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スリランカの宝石はすり替えが怖い。泊めてもらっている家族に工房を紹介してもらった

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この記事の結論3行まとめ

  • スリランカで宝石を加工に出すとき、僕がいちばん怖かったのは石のすり替えでした
  • 店は自分で探さず、泊めてもらっている家族に紹介してもらって、行き帰りとも付いてきてもらいました
  • 石にはGGTLの鑑別カードが付いていて、非加熱のホワイトサファイアと書かれています

ベントータのヴィラに泊まっていたら、この家のラヒルアイヤーから白いサファイアをもらいました。本人は朝のうちに仕事で出てしまっていて、宿のアッカー(お姉さん)から手渡されています。鑑別カードが付いた石です。

最初は日本に持ち帰ってから加工するつもりでした。帰国まで日がないうえ、すり替えの可能性もゼロではないと思ったからです。ところが自転車でアルトゥガマを走ってみたら、宝石店がかなりある。今まで素通りしていた通りでした。

意識が変わるだけで、同じ通りがまったく違って見えるのが面白い!
でも、知らないお店に石を預けるのは怖くないですか。

その怖さをどう処理したかが、この記事の中身です。石の受け取りから、工房での選び方、身につけるときの注意まで順番に書きます。

スリランカで宝石を加工に出すとき、怖いのは石のすり替えです

僕が最初に決めた条件は2つでした。泊めてもらっている家族が知っている店であること、そして石を留める作業を店で見られることです。

作業を見られない店に石を預けると、すり替えの不安が出てきます。だから最初は日本に持ち帰ってからにしようと思っていました。

できればアッカーかターッタに横にいてもらいたい、それが難しければ日本でやればいい。変なリスクを背負ってまで現地でやる必要はないという線引きだけ先に決めておきました。

帰国は5日後に迫っていました。仕上がりが間に合わなければ、それはそれで面倒なことになります。石をくれたのはラヒルアイヤーなので、なおさら雑に扱えません。

現地の人のほうが、この点を強く言います

アッカーに相談したら、ターッタ(お父さん)に聞いてくれることになりました。その日の夜に返ってきた答えが、僕の心配とぴったり重なっていました。

横で見ておけ、チェンジするから。

やっぱり気にしてたとおりでした!

地元の人がわざわざ言うくらいなので、店選びを自分でやるのはやめました。

もらったのは非加熱のホワイトサファイアでした

GGTLの鑑別カードが付いていて、1.17カラット、ラウンド、UN-HEATED WHITE SAPPHIRE と書かれています。

非加熱ホワイトサファイアのGGTL鑑別カードとジップ袋に入った石
GGTL No.227868。1.17ct・ラウンド・UN-HEATED WHITE SAPPHIRE と書かれている

カードの発行は Global Gem Testing Laboratory Pvt Ltd です。バッタラムッラとコロンボ4に拠点がある民間のラボで、加熱・オイル・鉛ガラスなどの処理の有無を調べる検査項目を持っています(Global Gem Testing Laboratory 公式サイト)。カードの下部には No Indication of Heating とあります。

石の大きさは、手のひらに乗せるとこのくらいです

手のひらに乗せた非加熱ホワイトサファイアのルース
仕立てる前の石。1.17ctでこのサイズ

カードの寸法欄は 6.00×6.04×4.09mm です。

産地はラトゥナプラだと聞きました。コロンボから南東に100kmほど、中央高地の南西側にあるサバラガムワ州の州都で、シンハラ語で「宝石の街」という意味の名前です。

サファイアは9月の誕生石ですよ。
僕の誕生月も9月なので、これはかなり嬉しかったです!

誕生日は翌月です。あとから考えると、誕生日プレゼントも兼ねてもらったことになります。

アルトゥガマの工房 Sampath Jewellers でペンダントにしてもらいました

店はアルトゥガマの大通りから一本入ったところにあります。ターッタが先に見に行って、値段まで聞いてきてくれました。

Sampath Jewellersが入る2階建ての建物の全景
大通りから一本入ったところにある。1階が店舗

チェーンもその店で買えること、チェーン自体は安くて取り付けにいくらかかかること、トップの留め方(ベゼル)もチェーンも種類があるので見て決められること。朝の時点でそこまで分かっていました。

この工房は、ラヒルアイヤーが一度使っている店でもあります。 ナンギ(ラヒルアイヤーとアッカーの娘さん)が着けているネックレスがここで作ったもので、仕上がりのイメージもそれで掴めました。

店が開く10時ごろ、ターッタのバイクの後ろに乗せてもらって向かいました。バイクの二人乗りはほとんど経験がないので、しっかりつかまっていきます。ターッタは72歳。細くてシュッとして見える人ですが、たくましい。

ペンダントトップもチェーンも選ばせてくれました

Sampath Jewellersの店頭正面
夕方に石を受け取りに戻ったときの店頭

チェーンは太めのものもありました。切れにくそうではあるものの、自分には似合わない気がしたので細いほうにしています。

そうしたら、ターッタと店の人が口を揃えて、細いほうがいい、石が小さいから、という言い方をしました。チェーンが太いと、石よりチェーンのほうが目立ってしまう。確かにそのとおりでした。

値段は紙に走り書きで出てきました。ただ、別の注文の金額が書いてある紙の横に書かれていて、どっちが自分の分か分かりません。聞き直したら、ターッタがややこしいからと言って、自分の分だけ紙を千切ってくれました

こういう細かいところで詰まらせないでくれるの、本当に助かります!

石を預けて、夕方に受け取りました

仕上がりは夕方16時とのことだったので、いったん家に帰りました。結果として、留める作業そのものは見ていません。 最初に立てた条件は満たせていないことになります。

それでも預けられたのは、この店が自分で見つけた店ではないからです。ラヒルアイヤーがナンギのネックレスを作ってもらった工房で、行きも帰りもターッタが一緒でした。すり替えを警戒しろと言った本人が横にいる状態です。

16時過ぎ、また二人乗りで受け取りに行きました。

いい感じに仕上がってた!ほっとしました。

仕立ててもらった非加熱ホワイトサファイアのペンダント全体
細いチェーンにベゼル留めのトップ。翌朝あらためて撮ったもの

トップのどちらが前なのか分からなかったので聞いてみたら、石がついている側が前、とんがっている側が後ろだと教わりました。

ペンダントトップの接写。ベゼルにはまったホワイトサファイア
ベゼルにはまったところ

行きと帰りの2回とも送ってもらったので、お礼を渡そうとしました。いらないと断られましたが、家に着いてから、これは僕の気持ちですと言って受け取ってもらっています。

石をくれたラヒルアイヤーはNANAYAKKARA GEMSのオーナーでした

あとから送ってもらった販売証憑を見て、屋号が NANAYAKKARA GEMS だと分かりました。泊まっているヴィラと同じ場所です。

ラヒルアイヤーはアーユルヴェーダの資格も持っていて、宝石の商売はそれとは別に始めたものでした。滞在中は本人が仕事で不在にしていたので、家族から話を聞いています。

店の情報は、本人に確認したうえで載せています。

項目 内容
屋号 NANAYAKKARA GEMS
オーナー Lahiru Nanayakkara
場所 Yathramulla Road, Obadawaththa, Bentota
扱い 買付・販売・輸出・カッティング
仕入れ ラトゥナプラ
電話 071 756 0007

Googleマップでは NANAYAKKARA GEMS Bentota で出てきます。

NANAYAKKARA GEMS Bentota(Googleマップ)

NANAYAKKARA GEMSのInstagram

客は観光客が中心で、輸出もときどきやっているそうです。日本にも売っていきたいとのことで、非加熱の天然サファイアは需要が大きいと見ています。僕が最初の日本人の客だと聞きました。

国の登録を受けているかどうかは、書類で確認できます

石を見せてもらったときに、宝石商の登録証も出してもらいました。発行しているのは National Gem & Jewellery Authority(NGJA)で、証書には ACT NO. 50 OF 1993 の記載があります。

書かれているのは屋号、事業所、業種(買付・販売・輸出・カッティング)です。同じものは店の Google マップのページにも本人が投稿しているので、行く前に見ることもできます。

NANAYAKKARA GEMSのNGJA登録証。宝石・宝飾業者の登録証明書
NGJAの登録証。Certificate No. 202603JL1010、登録日2026年3月3日、業種は買付・販売・輸出・カッティング

NGJA はスリランカの宝石・宝飾産業を所管する政府機関です(National Gem and Jewellery Authority 公式サイト)。買う側が使える窓口が2つ公開されています。

ひとつは鑑別書の番号照会です(NGJA Gem Lab Certificate Verification)。証書の種類と番号を入れると真贋が確認できます。

ただし照会できるのは NGJA が発行した鑑別書だけです。僕がもらったカードは民間ラボの GGTL 発行で、番号は6桁。試しに入れてみたら、入力欄が9文字ちょうどしか受け付けず、送信すらできませんでした

NGJAの鑑別書照会フォームにGGTLの6桁番号を入れて弾かれた画面
GGTLカードの番号227868を入れたところ。9文字以上でないと受け付けないと出て、送信できません

証書の種類を4つとも切り替えて試しても同じです。番号の桁数からして別物ということになります。

もうひとつは有効なライセンス保持者の一覧です。宝石の売買業者(Gem Dealer)は2026年1月28日時点の一覧、宝飾の業者(Jewellery Trader / Manufacturer)は2024年の一覧がPDFで出ていて、店名・ライセンス番号・所在地の県まで載っています。

注意したいのは更新の間隔です。宝飾側の一覧は2024年のもので、この店のライセンス番号は 202603JL1010、登録は2026年3月なので載っていません。一覧に無い=無登録、ではありません。証書そのものを見せてもらうほうが確実です。

もう1枚、事業の登録証もあります。こちらは営業開始が2025年10月28日で、本人の話とも一致していました。宝石の商売としてはまだ1年経っていないことになります。

NANAYAKKARA GEMSの営業登録証。屋号と業種、営業開始日が記載されている
営業登録証。営業開始は2025年10月28日、業種は Gems Buy And Selling / Exporting。N.I.C番号と自宅住所欄は黒塗りにしています

発行元のGGTL側にも照会ページがあります

カードを出した GGTL 自身も、証明書の照会ページを持っていますGGTL Verify Your Certificate)。Ref No と重さを入れて確認するか、証明書のQRコードを読む形です。

GGTLの証明書照会ページ。Ref NoとWeightを入れる欄とQRコードの案内
GGTLの照会ページ。Ref NoとWeightを入れる欄の下に、カード証明書はチャットで問い合わせるよう案内があります

ただしフォームの下に To verify Card Certificates Please send GGTL No via chat と書かれています。手元のカードはこの Card Certificate にあたるので、フォームではなくチャットで GGTL No を送る形になります。実際に番号と重さを入れて確認を押しても、結果は空のままでした。

僕のカードの表側にQRコードは付いていません。買った石のカードを自分で確かめたいなら、発行元のラボに直接問い合わせるのが早いということになります。

見せてもらった石

滞在の最終盤に、扱っている石をいくつか見せてもらいました。紫色で、光を当てると中に星が見えるものがあります。

手のひらに乗せた紫色のスターサファイア
光を当てると星が出る石を見せてもらった

これも GGTL の鑑別カード付きで、3.03カラットのカボションカット、UN-HEATED STAR SAPPHIRE と書かれていました。

非加熱スターサファイアのGGTL鑑別カード
GGTL No.227869。3.03ct・カボションカット・UN-HEATED STAR SAPPHIRE

クリソベリルのカードもありました。2.72カラットで、色の欄は Greenish Brown。ただカードに写っている石は黄色から琥珀色寄りで、緑は目立ちません

クリソベリルのGGTL鑑別カード
クリソベリルのカード。2.72カラット、色の欄は Greenish Brown ですが、写っている石は黄色から琥珀色に見えます

真珠もありました。

白いケースに入った黒真珠3粒
真珠も見せてもらった

水色の石が5粒入ったケースもありました。ペアシェイプ、ハート、ラウンド、エメラルドカットと形がそれぞれ違います。あとから聞いたところ、スイスブルートパーズとのことでした。

白いケースに入った水色のカット石が5粒。ペアシェイプ、ハート、ラウンド、エメラルドカットと形がそれぞれ違う
スイスブルートパーズ。カットの形が1粒ずつ違います

この Sampath Jewellers には、ラヒルアイヤーが店の加工も頼んでいます。 ただし金の加工だけは別で、コロンボ県カドゥウェラの Ashadi Jewellers(377/2 New Kandy Rd)に出しているとのことでした。

Ashadi Jewellers(Google マップ)

こちらは僕が行った店ではないので、中の様子は分かりません。加工先を使い分けている、という話として書いておきます。

つまり僕が連れて行ってもらった Sampath Jewellers は、身内の分も商売の分も任せている工房だったわけです。

身につけるのは部屋の中だけにしています

受け取った日にペンダントを見せたら、外では着けないほうがいいと言われました。引きちぎられるからです。

これは僕にも心当たりがありました。2023年に、一緒に歩いていた友人が真昼間にトゥクトゥクからネックレスを引きちぎられています。スリランカの知り合いの家のすぐ目の前でした。

日本でも引きちぎられたりするんですか。
そんなに多くはないけど、時々ありますと答えました。

というわけで、スリランカにいる間は部屋の中でだけ着けて、外ではしまっておくことにしています。光るものを見せて歩くのは、どこで誰が見ているか分からないので避けたほうがいいです。

あわせて読みたい

石をくれたのも、工房を紹介してくれたのも、泊まっていたヴィラの家族です。ベントータで何度も泊まっていて、滞在の最後をここで締めるのがいつものパターンになっています。

【スリランカ】ベントータのLuxury Villaに通算17泊した記録

www.malanka.org

宝石に限らず、持ち物をどう守っているかは別の記事にまとめています。

【スリランカ】治安と持ち物対策。ネックレスを引きちぎられた友人の話

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宝石店の多さに気づいたのは、この日にアルトゥガマの通りを自転車で回っていたときでした。同じ日に茶葉店も回っています。

【スリランカ】アルトゥガマの茶葉店とスーパー5軒でセイロン抹茶を探した話

www.malanka.org

まとめ

  • スリランカで石を加工に出すときに怖いのはすり替えです。地元の人も同じ注意をします
  • 店は自分で探さず、信用できる人に紹介してもらって同行してもらうのがいちばん確実でした
  • 石には鑑別カードが付いていて、非加熱のホワイトサファイア1.17カラットと書かれています
  • 石をくれたラヒルアイヤーの店はNANAYAKKARA GEMS(Obadawaththa, Bentota)で、国の登録を受けていて登録証を見せてもらえました
  • 受け取ったあとは部屋の中だけで着けるようにしています
もらった石を、もらった場所で形にできたのが嬉しかったです。次に来るときはこれを着けてきます!

よくある質問

スリランカで宝石を加工に出すのは危険ですか?
石をすり替えられる心配があるので、店選びが大事だと現地の人からも言われました。僕は泊めてもらっている家族に紹介してもらい、行き帰りとも同行してもらっています。
加工にはどのくらい時間がかかりましたか?
朝10時ごろに店でトップとチェーンを選んで、仕上がりは同じ日の夕方16時でした。石を預けて、いったん帰ってから受け取りに行っています。
非加熱のサファイアとはどういう意味ですか?
加熱処理をしていない天然石のことです。手元のカードには UN-HEATED WHITE SAPPHIRE、備考に No Indication of Heating と書かれています。加熱の有無は鑑別ラボの検査項目のひとつです。
宝石を国外に持ち出すときに何か要りますか?
石をくれた本人からは、領収書があれば大丈夫、何か言われたらそれを見せればいいと聞きました。実際に僕が出国で確認した内容ではないので、伝え聞いた話として書いておきます。
石をくれた人のお店はどこにありますか?
NANAYAKKARA GEMSといって、ベントータのObadawaththaにあります。Googleマップでの表記はNANAYAKKARA GEMS Bentotaです。オーナーはLahiru Nanayakkaraさんで、買付・販売・輸出・カッティングの登録を受けています。石の仕入れはラトゥナプラです。
チェーンは自分で用意する必要がありますか?
僕が行った工房では、チェーンもその場で選んで買えました。太さの違うものが何種類かあり、トップの留め方も選べます。