スリ飯屋MaLankaのフリーエンジニアな日々

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【実体験7年】フリーランスの準委任契約とは?メリット・デメリットを現役エンジニアが解説

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この記事の結論3行まとめ

  • 準委任契約は「成果物ではなく業務遂行」に報酬が発生する契約形態。フリーランスエンジニアの案件の大半はこの形態です。
  • 請負契約と違い「完成義務」がないため、精神的にも働きやすい。ただし善管注意義務があるので手は抜けません。
  • SESとの最大の違いは「指揮命令権がない」こと。自分の裁量で働ける環境を守るために、契約内容の理解は必須です。

こんにちは、フリーランスエンジニア年目のmah(MaLanka)です。

フリーランスになると避けて通れないのが「契約形態」の話。特に準委任契約は、エンジニア案件で最も多い契約形態ですが、正しく理解している人は意外と少ないです。

「準委任契約って、請負契約やSESと何が違うんですか?」
「契約書に『準委任』って書いてあるけど、具体的に何を意味しているのかよくわからなくて。」

自分はフリーランスとして年間、すべての案件を準委任契約で受けてきました。請負もSESも経験した上で準委任を選び続けている理由は明確にあります。

この記事では、準委任契約の基本から、年の実体験に基づくメリット・デメリット、契約書のチェックポイントまで、すべてお伝えします。

【実体験年】フリーランスの準委任契約とは?メリット・デメリットを現役エンジニアが解説

準委任契約とは?基本をわかりやすく解説

まず、準委任契約の基本を押さえましょう。法律用語が多い分野ですが、フリーランスとして知っておくべきポイントだけに絞って解説します。

準委任契約の定義

準委任契約は、民法656条で定められた契約形態。簡単に言うと、「法律行為以外の事務を委託する契約」です。

エンジニアで言えば「システム開発の業務を遂行してください」という契約。報酬は「成果物の完成」ではなく「業務の遂行」に対して発生します。

「つまり、完成品を納品するのではなく、業務をちゃんとやることが求められるんですね?」
「その通りです。準委任契約では、善良な管理者の注意義務(善管注意義務)をもって業務を遂行することが求められます。」

3つの契約形態の違い(準委任・請負・派遣)

フリーランスエンジニアに関わる契約形態は主に3つ。それぞれの違いを表で整理します。

項目 準委任契約 請負契約 派遣契約
報酬の対象 業務の遂行 成果物の完成 労働時間
完成義務 なし あり なし
瑕疵担保責任 なし あり なし
指揮命令権 なし なし あり(派遣先)
契約不適合責任 なし あり なし
向いている案件 開発・運用保守 Web制作・アプリ開発 常駐型
「フリーランスエンジニアの案件は、体感で8割以上が準委任契約です。エージェント経由の案件はほぼ準委任と思って問題ありません。」

善管注意義務とは

準委任契約で最も重要な概念が善管注意義務(善良な管理者の注意義務)。

「プロとして当然期待されるレベルの注意を払って業務を行う義務」のこと。つまり、成果物の完成義務はないけれど、いい加減な仕事はNG。プロとしての品質は維持しなければなりません。

「完成義務がないからって、適当にやっていいわけじゃないんですよね。」
「その通り。善管注意義務に違反すると、債務不履行として損害賠償を請求される可能性もあります。『ベストエフォート』ではありますが、プロとしての品質基準は求められます。」

年間で実感した準委任契約のメリット5つ

ここからは、実体験に基づいたリアルなメリットです。教科書的な話ではなく、年間ずっと準委任で働いてきて感じたことをそのままお伝えします。

1. 完成義務がないから精神的に楽

これが最大のメリット。請負契約だと「完成しなければ報酬がもらえない」プレッシャーがありますが、準委任なら業務を誠実に遂行していれば報酬が発生します。

開発プロジェクトでは、仕様変更や要件追加で予定通りにいかないことが日常。準委任なら「仕様が変わったので完成が遅れました」が正当な理由になりますが、請負だと遅延は自己責任になりかねません。

「正直、請負だったらメンタルがもたなかった案件もありました。準委任の『完成義務なし』には何度も救われています。」

2. 瑕疵担保責任(契約不適合責任)がない

請負契約では、納品後にバグが見つかった場合、無償で修正する義務(契約不適合責任)があります。最長で納品から1年間。

準委任契約にはこの責任がありません。もちろんプロとして品質の高い仕事をするのは当然ですが、「納品後に見つかったバグを無料で直してください」と法的に要求されるリスクがないのは大きいです。

「納品後1年間も責任を負うのは、かなりのプレッシャーですね。」
「はい。特にフリーランスは一人で責任を負うため、契約不適合責任のリスクは無視できません。準委任はこの点で有利です。」

3. 指揮命令権がないから自分の裁量で働ける

準委任契約では、クライアントに指揮命令権がありません。つまり「今日は何時から何時まで働け」「このやり方でやれ」といった命令を受ける義務がないのです。

実際の開発現場では、チームの方針に合わせることはありますが、それは「合意に基づく協力」であって「命令への服従」ではありません。

この「指揮命令権がない」という法的立場が、フリーランスとしての自由な働き方を支えているのです。

「リモートワークの日数やコアタイムの扱いも、本来は対等な立場で合意するもの。『命令』ではなく『相談』であるべきなんです。」

4. 報酬が安定している(月額固定が多い)

準委任契約の案件は、月額固定報酬(時間精算)のケースがほとんど。「月140〜180時間の稼働で月額〇〇万円」という形式です。

請負契約だと「完成するまで追加作業が発生しても報酬は同じ」というリスクがありますが、準委任なら時間に対して報酬が支払われるため、収入の見通しが立てやすいです。

「月額固定なら、毎月の収入が読めるので生活設計もしやすいですね。」

5. 長期参画で信頼関係を築きやすい

準委任契約は3〜6ヶ月ごとの更新が一般的。プロジェクトに問題がなければ自動更新で長期参画になるケースが多いです。

自分の場合、1つの案件に1年以上参画することが多く、最長で2年以上継続した案件もあります。長期参画でチームの一員として信頼を得ると、単価交渉もしやすくなる好循環が生まれます。

「長く参画するほどドメイン知識が深まって、自分の価値が上がります。そのタイミングで単価交渉すると通りやすいんですよね。」
「長期参画は安定収入と単価アップの両方が狙える、理想的な働き方と言えますね。」

番外編:個人事業税が非課税になる可能性がある

意外と知られていませんが、準委任契約のフリーランスエンジニアは、個人事業税が非課税になる可能性があります

個人事業税は「請負業」に課税されるもの。準委任契約は請負ではないため、本来は課税対象外です。ただし、都道府県によって判断基準が異なり、誤って課税されるケースもあります。

自分も沖縄県で課税されましたが、契約書と請求書を提出して異議申し立てをした結果、非課税を勝ち取ることができました。年間で数万円〜十数万円の節税になるので、課税通知が届いたら諦めずに確認する価値があります。

「2年がかりの戦いでしたが、準委任契約である証拠を出し続けて非課税を勝ち取りました。詳しくは別記事で書いています。」

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準委任契約のデメリット3つと対策

メリットだけでなく、デメリットも正直にお伝えします。ただし、すべて対策可能です

1. いつ契約終了になるか分からない

準委任契約は、どちらからでもいつでも解約できる(民法651条)。つまりクライアント側から「来月で終わりにします」と言われる可能性が常にあります。

自分も1度だけ、プロジェクトの予算縮小で急に契約終了になったことがあります。

対策: 複数のエージェントに登録しておく

1社しかエージェントを使っていないと、契約終了時にゼロから案件を探すことになります。常に2〜3社のエージェントとつながりを持っておくことで、万が一のときにもすぐに次の案件を探し始められます。

「案件が決まっている間も、エージェントとの関係性は維持しておく。これがフリーランスの鉄則です。」

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2. 業務範囲が曖昧になりがち

準委任契約は「業務の遂行」が報酬対象なので、具体的な業務範囲が契約書に明記されていないケースがあります。

「なんでもやってくれる人」と思われると、いつの間にか業務範囲がどんどん広がり、割に合わなくなることも。

対策: 契約書の業務内容を具体的にする

「システム開発業務」だけでなく、「〇〇システムのバックエンド開発・コードレビュー・技術的なドキュメント整備」のように、具体的な業務内容を契約書に明記してもらうことが重要です。

「業務が増えたら、その分の単価交渉もすべきですよね?」
「はい。業務範囲の拡大は単価交渉の正当な理由になります。曖昧なまま受け入れずに、きちんと条件を交渉しましょう。」

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3. 偽装請負のリスク

準委任契約なのに、クライアントから直接指揮命令を受けている場合、法的には「偽装請負」になります。これは労働者派遣法違反であり、クライアント側に罰則があります。

実態として、準委任契約でも「〇時に出社してください」「このやり方で作業してください」と細かく指示されるケースはゼロではありません。

対策: 契約形態と実態の乖離に敏感になる

「あれ、これって指揮命令では?」と感じたら、エージェントの担当者に相談しましょう。エージェント経由で参画していれば、エージェントがクライアントとの間に入って是正してくれます。

「自分の場合、出社日や勤務時間を細かく指定されそうになったときは、エージェント経由で『準委任契約なので、勤務時間の拘束はできません』と伝えてもらいました。」

SES(客先常駐)との違い:フリーランスが準委任を選ぶべき理由

「SES会社の正社員として客先常駐する」のと「フリーランスとして準委任契約で参画する」のは、一見似ていますが本質的に違います。

項目 フリーランス(準委任) SES(正社員)
契約主体 自分(or エージェント経由) SES会社
単価の透明性 エンド単価がわかる ブラックボックス
マージン エージェント分のみ(10〜25%) SES会社の取り分(30〜60%)
案件選択権 自分で選べる 会社が決める
単価交渉 自分でできる 会社次第
福利厚生 なし(自分で用意) 会社の福利厚生あり

最も大きな違いは「単価の透明性」と「マージンの大きさ」です。

SES会社の場合、クライアントが月80万円を支払っていても、エンジニアの給与は月30万円というケースは珍しくありません。差額の50万円がSES会社の取り分です。

フリーランスなら、エージェントのマージンは10〜25%程度。同じスキル・同じ業務内容でも、手取りが2倍近く変わることがあります。

「SESからフリーランスに転身して、同じ現場なのに手取りが1.5倍になった知り合いもいます。契約形態の違いだけで、これだけの差が出るんです。」
「SESで経験を積んでからフリーランスに転身するのは、よくあるパターンですか?」
「はい。SESで2〜3年の実務経験を積んでからフリーランスに転身するのは、王道のキャリアパスです。実務経験がある状態でフリーランスになれば、案件獲得のハードルは大きく下がります。」

準委任契約で注意すべきポイント4つ

契約を結ぶ前に、必ずチェックしておくべきポイントです。

1. 精算幅の確認

月額固定報酬の場合、稼働時間の精算幅(例: 140〜180時間)が設定されています。

この範囲内なら月額固定、範囲を超えれば超過分が支払われ、下回れば控除されます。精算幅が狭いと、祝日の多い月や体調不良のときに控除されやすいので注意。

「個人的には、精算幅が140〜180時間の案件を選ぶようにしています。130〜170時間だと、ゴールデンウィークのある5月は控除されることがあるので。」

2. 中途解約の条件

準委任契約は原則いつでも解約可能ですが、予告期間が設定されていることが多いです(1ヶ月前通知が一般的)。

「即日解約」の条項がないか、予告期間が短すぎないかを確認しましょう。

3. 知的財産権の帰属

開発したコードや成果物の知的財産権が、すべてクライアントに帰属する契約になっていることが多いです。

業務で作ったコードを自分のポートフォリオやOSSとして使いたい場合は、事前に交渉しておく必要があります。

「自分が書いたコードなのに、公開できないんですね。」
「業務上作成したコードの著作権はクライアントに帰属する契約がほとんどです。ポートフォリオで使いたい場合は、契約時に相談しておくのがベストです。」

4. 秘密保持義務の範囲

NDA(秘密保持契約)は必ず締結されますが、秘密保持の範囲が広すぎないかチェックしましょう。「業務上知り得たすべての情報」が対象になっていると、退出後の転職活動にまで影響する可能性があります。

準委任契約の案件が多いおすすめエージェント

準委任契約の案件を効率よく探すなら、フリーランスエージェントの活用が最も確実です。エージェント経由の案件はほぼすべて準委任契約であり、契約周りのサポートも受けられます。

低マージンで手取りを最大化するなら

フリコンマージン率8〜15%と業界最低水準。準委任契約の案件が中心で、同じ案件でも他社より手取りが多くなります。

自分がフリーランスになって最初に案件を紹介してもらったのもフリコン。契約書のチェックや条件交渉のサポートも丁寧で、フリーランス初心者でも安心です。

「フリコンは準委任契約がベース。マージンが低い分、同じエンド単価でも手取りが多いのが最大の魅力です。」

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フルリモートの準委任案件を探すなら

フルリモート案件に特化したエージェント。準委任契約のリモート案件を豊富に扱っています。

準委任契約は「指揮命令権がない」という特性上、リモートワークとの相性が抜群。「準委任+フルリモート」は、フリーランスエンジニアにとって最も自由度が高い働き方です。

「準委任+フルリモートって、最強の組み合わせですね。」
「指揮命令権がなく、場所の拘束もない。準委任契約の本来のメリットを最大限に活かせる形態ですね。」

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大手の安心感で案件を探すなら

レバテックフリーランスは業界最大級の案件数を誇る大手エージェント。準委任契約の案件が豊富で、大企業案件やメガベンチャー案件にも強いです。

「まずは大手で市場感を掴みたい」という方の入門として最適。フリコンやRemotersと併用することで、大手の案件数+特化型の手取り最大化の両取りができます。

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よくある質問(FAQ)

準委任契約で月の稼働時間が足りなかったらどうなる?

精算幅の下限を下回った場合、下回った分だけ報酬が控除されます。例えば精算幅が140〜180時間で、月の稼働が130時間だった場合、10時間分が控除されます。

祝日が多い月や体調を崩した月は注意が必要。事前に稼働時間の見通しを確認し、足りなくなりそうなら早めにクライアントに相談しましょう。

「5月(GW)と年末年始は要注意です。稼働日数を事前に数えておく習慣をつけましょう。」

準委任と請負、どちらが稼げる?

一概には言えませんが、安定収入を求めるなら準委任、高単価一発を狙うなら請負です。

準委任は月額固定で収入が安定する一方、請負は成果物に対する報酬なので、効率よく開発できれば時間単価は高くなります。ただし、想定外の工数がかかるリスクも請負が大きいです。

「エンジニアの場合、どちらが多いんですか?」
「エンジニアの常駐型案件は圧倒的に準委任が多いです。請負はWebサイト制作やアプリ開発など、成果物が明確な案件で使われます。」

フリーランスになって最初から準委任契約で大丈夫?

大丈夫です。むしろフリーランスエンジニアの1案件目は準委任契約が圧倒的に多いです。

完成義務がないため、「フリーランスとして最初の案件で失敗したらどうしよう」というプレッシャーが少ないのもメリット。エージェント経由で準委任案件に参画するのが、最もリスクの低いフリーランスの始め方です。

準委任契約でもリモートワークはできる?

はい、できます。準委任契約は指揮命令権がないため、本来は勤務場所の指定もクライアントの権限外。

ただし実務上は、チームの方針として「週3出社」などが求められるケースもあります。リモートワークを重視するなら、案件選びの段階でリモート可否を確認しておきましょう。

まとめ:準委任契約を理解すれば、フリーランスとしての武器になる

準委任契約は、フリーランスエンジニアにとって最もバランスの取れた契約形態です。

覚えておくべきポイント:

  1. 完成義務なし・瑕疵担保責任なしで、精神的なリスクが低い
  2. 指揮命令権がないため、自分の裁量で働ける
  3. 月額固定報酬で収入が安定する
  4. エージェント経由の案件はほぼ準委任なので、選択肢が豊富
  5. 偽装請負と精算幅には注意が必要

契約形態を正しく理解することは、フリーランスとして自分の権利を守ることに直結します。「なんとなく準委任で契約している」状態から、「準委任のメリットを活かして能動的に働く」状態に変わるだけで、働き方の満足度は大きく変わります。

年間準委任で働いてきて、この契約形態を選んでよかったと心から思っています。まずは自分の契約書を見直すところから始めてみてください!」

準委任契約の案件を探すなら、フリコンとRemotersの併用がおすすめ。低マージン+フルリモートで、手取りと自由度を両方手に入れましょう。

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