
- フリーランスエンジニアの個人事業税は準委任契約なら非課税になる可能性が高い
- 不当課税されても、県税事務所に契約書・発注書を提出すれば取り下げできる
- 筆者は沖縄で2年間課税され、粘り強く交渉して非課税を勝ち取った
フリーランスエンジニア歴7年目のmahです。
ある日突然、個人事業税の納付書が届いたことはありませんか?
僕も全く同じ経験をしました。大阪や東京では一度もかからなかった個人事業税が、沖縄に移住した途端に課税されたんです。
結論から言うと、県税事務所に契約書や発注書を提出し、準委任契約であることを証明したところ、非課税になりました。
この記事では、僕が実際に不当課税を取り下げるまでの全記録と、同じ状況に陥った方が取るべき具体的な手順を解説します。
【実体験】フリーランスエンジニアの個人事業税を非課税にできた方法と手順
フリーランスエンジニアの個人事業税は準委任契約なら原則非課税で、不当課税されても県税事務所に契約書・発注書を提出すれば取り下げできます。筆者は沖縄で2年課税され非課税を勝ち取りました。
- 【実体験】フリーランスエンジニアの個人事業税を非課税にできた方法と手順
- フリーランスエンジニアに個人事業税は課税される?
- 個人事業税の通知が届いたらやるべきこと
- 【実体験】不当課税を非課税にした全記録
- 個人事業税を回避するためのポイント
- 個人事業税に関するよくある質問(FAQ)
- 個人事業税に関するリアルな声
- 8年間も誤課税されたフリーランスエンジニアの事例
- 関連記事
- まとめ
フリーランスエンジニアに個人事業税は課税される?
個人事業税は前年所得290万円超の個人事業主に課される地方税で、70の法定業種のみが対象です(2026年3月時点)。請負契約は課税対象ですが準委任契約は非課税です。
個人事業税の概要
個人事業税とは、個人事業主の前年度所得が290万円を超えた場合に、都道府県へ支払う地方税です。
ただし、法律で定められた70の法定業種に該当する場合のみ課税されます。つまり、法定業種に該当しなければ、所得がいくらあっても個人事業税はかかりません。

(参照: 東京都主税局 個人事業税 法定業種と税率)
課税の分かれ目:請負契約 vs 準委任契約
フリーランスエンジニアにとって最も重要なのが、契約形態です。
| 契約形態 | 個人事業税 | 理由 |
|---|---|---|
| 請負契約 | 課税対象 | 「請負業」は第一種法定業種。成果物の完成を約束する契約 |
| 準委任契約 | 非課税 | 法定業種に該当しない。労働期間での契約で成果物の完成責任を負わない |
しかし実際には、準委任契約なのに課税されるケースが全国で発生しています。都道府県によって課税判断の基準が異なるためです。
個人事業税の通知が届いたらやるべきこと
個人事業税の通知が届いても払う前に、①契約形態が準委任契約か確認、②管轄の県税事務所に問い合わせ、③発注書・契約書など必要書類を準備して送付の3ステップで対応しましょう。
払う前に、まず確認してください。 以下の3ステップで対応しましょう。
①契約形態を確認する
まず、自分の契約が「請負契約」なのか「準委任契約」なのかを確認します。
確認方法はシンプルです。
- フリーランスエージェント経由の場合 → 発注書・契約書を確認
- 直接契約の場合 → 業務委託契約書を確認
契約書の条項に「準委任契約」という文言が入っているか探してください。
僕の場合、発注書に「乙は準委任契約における受託者として、」と記載がありました。
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②県税事務所に問い合わせる
契約が準委任契約だと確認できたら、管轄の県税事務所(都道府県税事務所)に電話またはメールで問い合わせます。
伝えるポイントは3つ。
- 自分のエンジニア業務は準委任契約であること
- 準委任契約は法定業種の「請負業」に該当しないこと
- 契約書・発注書を証拠として提出できること
③必要書類を準備・送付する
県税事務所から求められる書類は、おおむね以下のとおりです。
| 書類 | 目的 |
|---|---|
| 発注書・契約書 | 準委任契約であることの証明 |
| 確定申告書の控え | 売上・所得の確認 |
| 入金履歴一覧(freee等) | 売上の内訳確認 |
| アフィリエイトASPの振込明細(該当者のみ) | 請負業に該当する売上の切り分け |
【実体験】不当課税を非課税にした全記録
筆者は沖縄県税事務所と2年争い、令和4年度は押し問答の末に一旦支払いましたが、令和5年度は発注書・freee入金履歴・ASP振込一覧を提出し開発案件が準委任契約と認められ非課税になりました。
ここからは、僕が実際に沖縄県税事務所とやりとりして、個人事業税を非課税にした2年分の記録です。
2023年(令和4年度):初めての課税と押し問答
2023年の夏、沖縄県税事務所から個人事業税の振込用紙が届きました。
エンジニアとブログ合計の課税所得から算出された額です。大阪と東京に住んでいた時は一度もかかっていなかったので、すぐに問い合わせました。
こんな押し問答が続きました。メールで契約書も送りましたが、この年は変わらず。時間の無駄だと判断して、令和4年度は一旦支払いました。
2024年(令和5年度):徹底バトルで非課税を勝ち取る
2024年の夏、同じ担当者から再び課税の連絡が。令和5年度も課税対象だと言うのです。
前年の経験から今度は引きませんでした。
すると、「2023年度の売上の発注書などを送ってほしい」という話に。
かなり面倒でしたが、以下をすべてメールで提出しました。
- 売上の諸元となる発注書・契約書
- freeeの入金履歴一覧
- アフィリエイトASPの振込一覧
その結果、以下の回答を得ることができました。
- 開発案件は請負契約ではなく準委任契約である
- アフィリエイトの売上は成果報酬なので請負業とみなされるが、開発案件の所得を差し引くと290万円以下のため課税対象外
R5所得は、基準を満たさないため課税対象外となります。(今年度の個人事業税はありません。)

個人事業税、大阪や東京ではかからなかったけど沖縄だけかかるの解せなくて、粘り強く資料とか送ってたら理解してくれて令和5年度分は対象外。
去年とかまでの分も遡及できそうなのでまたやっとこ。
費用対効果は知らん
https://x.com/RailsRubyMah6h/status/1818081537042284560
ちなみに、過去の年度の個人事業税に関しても遡及で確認依頼を出せるとのこと。令和4年度に支払った分も取り戻せる可能性があります。
個人事業税を回避するためのポイント
個人事業税の不当課税を避けるには、確定申告の職業欄に具体的な技術職名を書く、契約書・発注書を毎年保管する、複数収入源は所得を切り分けるの3点が有効です。
僕の経験を踏まえて、個人事業税の不当課税を回避するためのポイントをまとめます。
確定申告時の職業欄の書き方に注意する
確定申告書の職業欄に「プログラマー」「システムエンジニア」など具体的な技術職名を書くことで、法定業種の「請負業」と判断されるリスクを減らせます。
「コンサルタント」や「IT業」のような曖昧な記載は避けましょう。これらは法定業種に該当する可能性があります。
確定申告書の職業欄は都道府県の個人事業税の課税判断にも活用されるため、記載内容が税額に影響します(参照: マネーフォワード 確定申告の職業欄の記載方法)。
契約書・発注書を毎年保管しておく
いつ課税されるかわかりません。準委任契約であることを証明できる書類は、毎年必ず保管しておきましょう。
僕が2年目に非課税を勝ち取れたのは、発注書をきちんと保管していたからです。
税務署とのやりとりは丁寧に、でも毅然と
いくら正しい主張をしていても、税務署の担当者も人間。あまりに乱暴な物言いをすると話を聞いてもらえません。
丁重な姿勢で、でも主張すべきことはハッキリ言う。これが大事です。
複数の収入源がある場合は所得を切り分ける
僕のように「準委任契約(エンジニア業)+ 請負契約(アフィリエイト等)」の場合、準委任契約分の所得を差し引いた後の課税所得が290万円以下なら非課税です。
具体的には、アフィリエイト等の成果報酬のみの所得を計算し、290万円以下であれば個人事業税はかかりません。
個人事業税に関するよくある質問(FAQ)
Q. 都道府県によって課税判断は違うの?
はい、違います。 僕の場合、大阪と東京では非課税でしたが、沖縄では課税されました。同じ準委任契約・同じ働き方なのに、です。東京都ではフリーランスのエンジニアやプログラマーは非課税とされるケースが一般的です。
Q. 納付書が届いたら、もう払うしかない?
いいえ。 納付期限前に県税事務所に問い合わせて、契約形態を証明する書類を提出すれば、取り下げの可能性があります。僕も最初は「払うしかないのか」と思いましたが、2年目で非課税を勝ち取りました。
Q. 過去に支払った分は取り戻せる?
遡及で確認依頼を出せます。 僕も県税事務所の担当者から「過去の年度分も確認依頼が出せる」と言われました。過払いの可能性がある方は、管轄の県税事務所に相談してみてください。
Q. インボイス制度は個人事業税に影響する?
個人事業税とインボイス制度(消費税)は別の税金なので、直接的な影響はありません。ただし、インボイス登録で課税事業者になった場合、消費税の納税負担が増えるため、トータルの税負担は把握しておく必要があります。なお、2026年度以降は「3割特例」(納税額を売上税額の3割に軽減)が2028年度まで延長されています。
個人事業税に関するリアルな声
個人事業税の課税判断に納得がいかないという声はXでも多数あり、業務内容を詳細に記述して送り返したら対象外になったという実例も共有されています。
僕だけの話ではありません。X(旧Twitter)でも、個人事業税の課税判断に納得がいかないという声が多数上がっています。
税務担当者の解釈・匙加減次第で課税決めるのは承服しかねる!
https://x.com/krfefm/status/1801176819510710633
事業内容の照会は事業内容にかかわらず全員に送っている気がします。 私もITエンジニアですが事業を始めた際に来ましたので。 どういう業務なのか詳細に記述して送り返したら事業税対象外になりました。
https://x.com/bellbellbell819/status/1809429749124723033
個人事業税が非課税になる業種とならない業種の差って何なの? ほとんど差別じゃん…
https://x.com/autumn_dandy/status/1810897708531450310
まさかの個人事業税0円(非課税)だったぽいです。 もう11月なのに一向に通知書届かないから問い合わせたら、所得290万円超えてはいるけど、所得に対して経費の割合が少ないからってことで、今回は非課税になりました。
https://x.com/_nana_fashion/status/1719927094241829373
8年間も誤課税されたフリーランスエンジニアの事例
都税事務所に8年間も誤課税され続けたフリーランスエンジニアの実録もあり、抗議しても過去分は戻らず、課税判断がいかに属人的で不透明かがわかります。
個人事業税の誤課税問題は、自分だけの話ではありません。
下記のnote記事では、都税事務所と8年越しで闘った実録が詳細に書かれています。自分の記事と合わせて読むと、個人事業税の課税判断がいかに属人的で不透明かがよくわかるはずです。
mah(まー)@フリーランスエンジニア @RailsRubyMah6h
自分も1年だけですが誤課税され、noteにもあるとおり、「理解はしましたが、納得は全くしていません。」と同じことを言ったのを覚えています。2年目で徹底バトルして2年目は取り下げとなりました。ただ、8年間はあまりにも酷いですね。。もしこのまま抗議しなかったらと思うと許せないですね。
x.com自分も1年だけですが誤課税され、
— mah@フリーランスエンジニア (@RailsRubyMah6h) 2026年2月27日
noteにもあるとおり、
「理解はしましたが、納得は全くしていません。」と同じことを言ったのを覚えています。
2年目で徹底バトルして2年目は取り下げとなりました。https://t.co/Yp26oIOTh8
ただ、8年間はあまりにも酷いですね。。…
すると、8年間誤課税されたご本人からリプライが。
ありがとうございます😊 昨年、手続きの途中で記事を拝見して参考にさせてもらいました。ありがとうございます! 都税事務所の担当に「お前らもAWS触れるんか?」と喧嘩腰になりましたが過去分は戻ってきませんでした。 IT業務に理解がなく、雑に課税していることがよく分かりますよね。
https://x.com/dk19810313/status/2027227362514079855?s=20
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詳細はシロクマくん税務調査あんしんメンバーシップは年1万円台で入るべきか。追徴平均224万円時代の戦える体制を参照してください。
まとめ
フリーランスエンジニアの個人事業税は、準委任契約であれば本来非課税です。
しかし、都道府県によって課税判断が異なり、不当に課税されるケースが後を絶ちません。
もし納付書が届いたら、以下のステップで対応してください。
- 契約書・発注書で準委任契約であることを確認
- 管轄の県税事務所に問い合わせ
- 証拠書類をメールで提出
- 過去分も遡及で確認依頼を出す
やっぱり、おかしいと思ったら声を上げること。これに尽きます。